前回のコラムでは個人旅行・団体旅行・グループ旅行の一般的な定義や違いなどについて詳しく解説してみました。
今回は団体旅行・グループ旅行とは何人からを指すのか、旅行業界においての定義は何人なのかについてもわかりやすく解説していきたいと思います。
何人からが「団体旅行」「グループ旅行」となるのか、明確な定義はなし
前回のコラムでも触れましたが「団体(=グループ)」ということばそのものの意味は「2名以上が共通の目的のために集まった集団、仲間、集まり」という意味合いです。つまり、2名以上であれば団体、と称しても問題はないということ。
しかしながら、旅行という場面では明確に〇名以上からという基準があります。というのも、団体として割引が受けられる人数が設定されているので、個人旅行よりも旅費が安くなるという境目があるからです。
しかし、旅行会社により団体扱いする人数の目安は異なっているので要注意。例えば、JTBの場合なら団体・グループ旅行としての申込目安は15名以上から、HISなら10名以上からというように違いがあるようです。
この他、乗り物や宿、観光施設などで設定されている団体扱いの基準もチェックしてみましょう。
交通機関による団体割引が適用される人数
交通機関 | 団体割引適用人数 |
日本航空・スカイマーク | 5名以上 |
全日空・ソラシドエア・エアドゥなど | 8名以上 |
LCC(ピーチやジェットスターなど) | 10名以上 |
JRや新幹線など | 8名以上 |
都営地下鉄や市営地下鉄、小田急線など | 25名以上 |
この他、団体・グループでよく利用されるのが貸切バス。貸切バスの場合、人数に合わせて3つのサイズのバスを運転手付きでチャーターできます。
乗車人数は定員数を超えなければ何人で利用しても構いません。1台ごとのチャーターになるため、乗車人数が定員数に近いほどお得に利用できます。
- 大型観光バス:一般的に43~45名が定員
- 中型観光バス:一般的に27名が定員
- マイクロバス:一般的に20~21名が定員
この他、小型の観光バスタイプもありますが、十数年前に生産が終了。所有しているバス会社がほとんどなく、エンジンの排ガス規制もクリアしていないため、行き先によっては走行できない可能性もあります。
また新車はないため、乗り心地が悪い・古いなどでがっかりされる方も多いようです。
宿泊施設による団体割引・プランが適用される人数
ホテルや旅館の場合、1部屋で利用する人数が多いほど割安になるのが1つ。そしてもう1つはまとまった人数で宿泊した場合も「団体割引プラン」が適用されることが多いです。
一般的には8名以上、もしくは10名以上、15名以上と施設により設定が異なります。これまで、ホテル・旅館側では個人のお客様による大人数の予約は避けたがる傾向にありました。
万が一、キャンセルになった場合、その客室を埋めるのが大変ということ。直前だとお料理に使う食材の仕入れが終わっていることから、経営を圧迫しかねない問題があるからです。
日本の古くからの商習慣でホテル・旅館ではキャンセル料が取りにくかったということから起きていた問題。しかし、最近ではインターネットを通じて予約・キャンセルが簡単にでき、事前に決済する(もしくは、クレジットカードを登録してデポジットとする)という流れが定着してきました。
このため、最近では個人でも大人数の宿泊予約ができるところも少しずつ増えてるようです。
観光施設による団体割引が適用される人数
こちらも施設によってまちまちでありますが、最低で8名以上、一般的には15名もしくは20名以上から適用されるケースが多いようです。
人気のテーマパーク東京ディズニーリゾートの場合、25名以上で10%(学生団体は20%)。USJでは25名以上で入場券を一括購入でき、200名以上の団体は割引料金が適用される他、団体・企業向けのオリジナルプランも!
富士急ハイランド・ナガシマスパーランドは25名以上、西武ゆうえんちは20名以上、NEWレオマワールド・ラグーナテンボス ラグナシア・サンリオピューロランドは15名以上、ハウステンボスは10名以上と、こちらもさまざまとなっています。
一般的には8名以上から団体とみなして差支えはなく、割引を受けるならば最低でも15名からが境目といえそうですね。
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時代とともに「団体・グループ旅行」の人数が変わってきている!?
団体旅行ナビ事務局が2016年に行った調査によると、団体・グループ旅行の人数で最も多いのは11人以上20名以下、続いて多いのが21~30人でした。
その後、2022年に団体・グループ旅行に出かけた人数を調査したところ、やはり最も多いのは11~20人ですが、次に多いのが10人以下のグループとなっていました。
2016年の20人までのグループ割合は全体の56%だったのに比べ、2022年は63%と増えています。また、40人、50人以上という大人数グループが2016年は23%でしたが、2022年は17%になっていました。
もちろん、コロナ前・コロナ後という影響もあるかもしれませんが、少しずつ団体・グループの規模が少人数化している傾向は間違いないのではないでしょうか。
かつての団体・グループ旅行といえば、大型バスを借りて大人数で出かけるというイメージでしたが、最近ではバスのサイズも中型バスを借りて出かけるという傾向が多いと旅行会社の声も少なくありません。
少しずつ時代は変わってきていますね。
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「団体旅行」「グループ旅行」は一般的に8人以上とされる場合が多い
「団体・グループ旅行」の定義ははっきりと定められているわけではありませんが、旅行業界では一般的に8名以上が最小単位。割引などが適用され、お得に旅行するなら10名以上、15名以上が望ましいといったところでしょうか。
また、最近の傾向の1つとして団体・グループの人数が小規模になっている傾向がはっきりと見て取れました。インターネットで個人だけではなくグループでの予約も可能になってきています。
しかしながら、ある程度まとまった人数で旅をするとなると幹事さんの負担はかなり大きなものになります。特に、会社や職場、学校、サークルでの旅行では責任が重くのしかかりますよね。
そんな時はプランニングから手配まで全てをお任せできるプロに相談がベスト。幹事を任されたらぜひ、「団体旅行ナビ」を頼ってくださいね。
【団体・グループ旅行用語解説】
■「団体旅行」「グループ旅行」とは
■「団体旅行」「グループ旅行」は何人から
■「団体旅行」「グループ旅行」の種類とは
■「団体旅行」「グループ旅行」をお願いできる旅行会社とは
■「団体旅行」「グループ旅行」に見積りが必要な理由
■「団体旅行」「グループ旅行」で予約はいつまで
■「団体旅行(ツアー)」の良いところは
■「団体旅行」はいつ(何月)出かける?
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