修学旅行の行き先によく選ばれている東京。日本の中枢として政治・経済・文化などについて学べるチャンスや施設がたくさんあります。
特にお台場周辺には体感型ミュージアム「東京都水の科学館」「日本科学未来館」「船の科学館」「水素情報館 東京スイソミル」など、校外学習にぴったりな施設がずらり。中でも「パナソニックセンター東京」は一味違う展示で海外からも人気の施設なのだとか。
今回、編集部が「パナソニックセンター東京」に潜入調査。どんなところが人気なのか、修学旅行や校外学習におすすめのポイントをしっかりチェックしてきましたよ!
ただのショールームではありません!環境学習やひらめきを形にするヒントがいっぱいの「パナソニックセンター東京」
りんかい線「国際展示場駅」から徒歩約2分のところにある「パナソニックセンター東京」。東京ビッグサイトを訪れる度、そこにあるのは知っていたのですが中に入ったことはありませんでした。
なんとなくパナソニックグループのショールーム、というイメージだったのですが今回初めて訪問してびっくり。子どもはもちろん、大人も楽しい展示や体験がたくさんありました。
修学旅行や校外学習はもちろん、子ども会旅行や遠足にも魅力的な展示や体験をダイジェストでご紹介していきましょう。
頭や体を使って環境問題について体験的に学べる「Panasonic GREEN IMPACT PARK」
「パナソニックセンター東京」の1階は環境教育をテーマにしたフロア。地球の温暖化や資源を大切に未来へつなげていくために、私たちができることを体験を通じて学べる展示となっています。
まず最初は地球温暖化の原因となっているCO2(二酸化炭素)について学びます。展示内容は「CO2 1kgってどのぐらい」「私たちの暮らしの中でCO2がどのぐらいでている?」「みんなの力で温暖化を止めよう」の3つです
見えない「CO2(二酸化炭素)」を見える化する
まず最初は「CO2 1kgってどのぐらい」の展示。ボタンを押すと風船が膨らんでいき、1㎏の量がどのくらいなのかを知る体験です。
世界で1年間に排出されているCO2の量は?家庭から1年間に出るCO2の量は?と聞かれてもなかなかピンとこないですよね。
1人当たりにするとなんと1.78トン(2021年度1人上がりの二酸化炭素排出量・出典:全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイトより)。パンパンに膨らんだ1㎏のCO2の風船、たった1人で毎年、毎年1,780個分も排出しているわけです。
CO2をできるだけ排出せずに暮らすこと、個人ができることは何か、ここから学びがスタートします。
どんな時にどのぐらいCO2は出ているのかをチェック
続いての展示は家庭でよく使われている家電製品、乗り物などをパネル化した展示。パネルをひっくり返すと、CO2がどのぐらい排出されるのかがわかる仕組みです。
CO2の量1㎏を1単位として表示しているので、先ほどパンパンに膨らんだCO2の風船が何個分、というように実感をともなって理解することができますね。
クイズ形式で「CO2の風船何個分?」という感じで、お互いに当てっこしても面白そうです。
電気の無駄遣いをなくそう!「おうちのムダ探し」ゲームにチャレンジ
続いてのチャレンジは「おうちのムダ探し」ゲーム。人がいないのに電化製品がつけっぱなしになっているところを見つけて「スイッチオフ」していきます。
実際にチャレンジしてみました!
必死にスイッチをオフにしていきますが、1人だとなかなか大変でした。いくつか消し忘れがあり結果は「Bランク」。
グループごとに協力しあってチャレンジするのがベストです。
ちょっと難易度が高い「目指せ!CO2ゼロ発電のまち!」
さらに大人でもちょっと難しかった「目指せ!CO2ゼロ発電のまち!」。CO2排出量の多い火力発電や自然の力を利用して作る太陽光発電、風力発電などさまざまな発電方法が用意されています。
天気予報をチェックしながら、できる限りCO2を排出させないエコな発電で電気を街に送電する、というチャレンジ。
これは天気予報とにらめっこしながらの瞬時の判断が難しくて、1人ではかなり大変。グループごとに協力しあいながら高得点を目指しましょう。
「Panasonic GREEN IMPACT PARK」の2つ目のテーマは限りある資源をどう使うか
「Panasonic GREEN IMPACT PARK」のもう一つのテーマは「資源の循環」についてです。ゴミを減らし、使えるものは修理しながら使う、新しい資源として再生するなど私たちが取り組むべき課題を見える化しています。
使い捨てにせず「ていねいに使い続ける」や「みんなで使う」、「捨てずに工夫する」、「再資源化する」の4つの資源循環をテーマに展示。
この他、パナソニックが企業として取り組んでいるCO2削減目標や、家電製品のリサイクルなどについてもわかりやすく紹介されていました。
個人で取り組めること、企業として取り組んでいることを紹介しつつ、一人ひとりがどのように行動すればよいのか。小さな協力でも積み重ねていけば、地球の温暖化を止めることができるということを、頭と体を使いながら自然に学べる展示となっていました。
2階・3階はSTEAM(スティーム)教育がテーマ、ひらめきをカタチにするミュージアム「AkeruE(アケルエ)」
続いて2階・3階へ。こちらは最近注目を集めているSTEAM教育がテーマのフロアで、ひらめきをカタチにするミュージアム「AkeruE(アケルエ)」となっています。
「STEAM教育」とはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育」に、Art(美術)を加えて提唱された教育手法のこと。
それぞれのフロアを簡単に紹介していきましょう。
長期的な取り組みで本格的なものづくりを体験できる「TECHNITO(テクニート)」
2階にある「TECHNITO(テクニート)」では3カ月単位でものづくりを学べる「アルケミストプログラム」を提供。3Dプリンターなど本格的な機器を使用してものづくりができ、「自分のやってみたい」という情熱を、自分の力でカタチにする探求プログラムとなっています。
最終的には3カ月の活動による成果として展示・発表するイベント「AkeruE Sessions」へ出品するなど、目標を持って活動していきます。こちらは子どもだけではなく大学生や社会人でも参加できる人気のプログラムとなっています。
自然の循環について考える「GAIA(ガイア)」
同じ2階のフロアにある「GAIA(ガイア)」。ここでは地球上で行われている生物の営みと循環について学べる展示です。
地球上で暮らす生き物に必要なものはたくさんありますが、中でも水と空気は大切。これらの物質は動物や植物に取り込まれながら、何十億年も地球を循環し続けています。
GAIA(ガイア)にある「アクアポニックス」ではその循環の一部を再現。水、植物、魚、微生物、酸素、二酸化炭素などが巡る仕組みを目で見て確かめることができるようになっています。
不思議を発見するアート作品に触れる「ASTRO(アストロ)」
ASTROでは「アート作品」と「アート作品を構成するしくみや原理を分解した原理展示」の2種類で構成されています。アートとして楽しみつつも、その展示が出来上がるプロセスや原理を体験しながら楽しめる内容となっています。
例えば写真下の「Coworo」は変化する液体によるインスタレーション作品。液体と固体、モノと素材、有形・無形などの「間」を行き来するなめらかな存在として表現されています。
ワイセンベルク効果と呼ばれる攪拌すると液体表面が隆起する現象に注目。器の内部に配置された7×7のモーターによる攪拌パターンに応じて、変化する造形を楽しむことができます。
続いてご紹介するのは磁力によって棘の形状を変化させる磁性流体を使った作品。昭和世代なら「砂鉄」を使った実験をすぐに思い浮かべるかと思います。
強磁性超微粒子を水や油などの溶剤に溶かして作った「磁性流体」は、流体状態でも強い磁性をキープ。砂鉄よりも柔軟に変形可能で、磁力と重力、表面張力のバランスによって、複雑な棘の有機的パターンを生成します。
周りの音の大きさに応じて変化する磁力によって作り出される有機的なかたちを、アーティストがデザインした磁場をコンピュータ制御することで造形美を感じさせる形に仕立てて表現した作品です。
そして絵を描くことで音楽を作曲できるというユニークな体験が楽しめる「Looks Like Music」。
黒い線の上を走り回る四角いロボット「カラーチェイサー」。センサーで読み取った色が「赤」ならこの音を出せ、というようにプログラムされているため、動きながら色を読み取り、音楽を奏でます。
絵を描くことでオリジナルの曲をつくることも可能。色を読み取る、音を出す、という仕組みについても学べる展示となっています。
この他、「スイッチを押すこと=選択すること」で変化するストーリーを体感できる「SWITCH!SWITCH!」や手の形・動き・スピードで映像が作られる「An Image of…」など、興味深い展示がたくさん。
原理を理解し、それを応用しながら、”新しい何か”を表現していく。まさにひらめきがアートになるのを体感できる場所となっています。
修学旅行や校外学習での体験におすすめの「COSMOS」「PHOTON」
好きな素材を選んで、自分のひらめきに従い、自由に作品をつくることができる「COSMOS(コスモス)」。3カ月に一度テーマが決められ、その内容に沿って自分の思いをカタチにしていきます。
取材時のテーマは「誰かをハッピーにする未来の商品をつくろう」でした。同じテーマでも一人ひとり発想も違えば、アプローチも違います。常識にとらわれない子どもたちの柔軟で個性的な作品に目を奪われました。
考えたことやイメージを映像や写真、アニメーションにして、発信するスタジオ「PHOTON(フォトン)」。ストップモーションでものを動かしながら、一つのストーリーを組み立てたり、セリフを吹き込んだりと、映像クリエイター体験が可能です。
将来、YouTuberやVTuber、アニメーターになりたい、という夢を持つお子さんも増えています。自分でストーリーを考え、誰かに気持ちを伝える、という体験はワクワクするような時間。
1つのテーマを決めてグループごとに作品を作り、皆で共有したり、感想を言い合う、というのもおすすめですね。
事前学習や先生による下見など、教育旅行に至れり尽くせりな「パナソニックセンター東京」
修学旅行や校外学習などで訪れる場所を決めるのは意外に大変なものです。訪問の目的や教育目標が達成できるのかなど、さまざまな視点で考えなければなりません。
「パナソニックセンター東京」では、最近注目を集めている「自然・環境学習」「ものづくり体験」という目的にぴったりなプログラムや体験が揃っていました。
施設を訪問する前に事前学習をするためのツールも充実。
事前にワークシートを使った学習を行い、見学後にまた振り返りに使うことで、より学びを深めることもできます。
また、先生による下見受入れも可能ですので、ぜひ一度足を運び、タイムスケジュールや学習内容、体験の選択などを決めるヒントにしてみてはいかがでしょうか。
見学所要時間は約2時間程度(1階60分、2階・3階60分)。120名までの同時受け入れが可能です。見学中のバス駐車場もあり。
また、りんかい線「国際展示場駅」や新交通ゆりかもめ「有明駅」からも近いのでバスを使わない見学コースとしても便利です。班別行動で訪問したい(料金は団体扱い)などのリクエストもOKですよ。
Information
パナソニックセンター東京
開館時間:10時~17時、月曜・年末年始休み
入館料:団体見学体験コース 14名以下(小学生~大人)700円、15名以上予約あり(小学生~大人)300円
※班別行動で事前予約があれば300円でOK
※幼稚園や保育園など未就学児は無料です
バス駐車場:館内見学中は利用可能
※雨の日は駐車場に停めたバスの中でお弁当を食べるのもOKです。
★「パナソニックセンター東京」は2024年12月25日(水)で閉館となります。それまでは通常通り営業していくとのことなので、お早目の来館をお願いします。
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修学旅行の旅行会社選びのポイント≫
「パナソニックセンター東京」を組み込んだおすすめのモデルコース
東京を目的地にした修学旅行や教育旅行を考えるなら、効率良く目的が達成できるプランが嬉しいですよね。それぞれの団体向けに考えたモデルコースをご紹介しましょう。
小学校の校外学習
学校出発==「パナソニックセンター東京」==お台場海浜公園で昼食(お弁当)==「台場公園」で台場の史跡見学==学校着終了
中学校の校外学習
学校出発==増上寺==東京タワー/昼食(食堂予約・お弁当OK)==「パナソニックセンター東京」==「フジテレビ」見学(仕事体験も可)==学校着終了
高校生の修学旅行
ホテル発==豊洲市場見学==「パナソニックセンター東京」==お台場「アクアシティお台場」で昼食==浜離宮恩賜公園見学==水上バスで移動==浅草(班別行動)==ホテル着終了
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