九州団体・グループ旅行で人気の熊本県・水前寺成趣園の見どころは？

水前寺成趣園（すいぜんじじょうじゅえん）は肥後細川初代藩主の細川忠利公が御茶屋を置いた場所で、後の三代目藩主網利公の時代に庭園として完成しました。

中国の詩人、陶淵明「帰去来辞（ききょらいのじ）」の詩にあやかって、成趣園（じょうじゅえん）の名がついたと言われています。

桃山式の回遊庭園になっており、東海道五十三次を模したと言われる庭園は、湖に見立てた池や、優美な形の築山等がその絶景を彩っています。

熊本地震の際、庭園のシンボルとも言える湧水が一時的に干上がってしまいましたが、現在は復活。地震復興のシンボルの1つとなっています。

水前寺成趣園（すいぜんじじょうじゅえん）ってどんな所？

水前寺成趣園は1636年、肥後細川藩初代・忠利公が阿蘇伏流水が豊富に湧き出る土地の利を気に入り、御茶屋を置いたことから始まりました。

その後、拡張・整備が行われ、三代目藩主・網利公の時代に庭園として現在の形になったと言われています。

忠利公が惚れ込んだ湧水を利用した池を中心にした回遊式庭園（歩いて回れる庭園のことです）は、各所に贅を凝らした工夫が施され、周りの自然と相まって散策気分を盛り上げてくれます。

中でも散策をおすすめしたい時期が、庭園に植えられた約150本の桜が開花する、３月下旬から４月上旬頃の春の季節。美しい桜と暖かい陽気とが何とも言えない気持ちよさです。

園内には「出水神社」という、藩祖細川藤孝公、二代忠興公、三代忠利公、八代重賢公ら歴代藩主たちとガラシャ夫人をお祀りした神社もあります。

この出水神社は、西南戦争で荒廃してしまった熊本城下の人々の心を安定させ、町が発展することを願い建てられました。

第二次世界大戦の際に神社のほとんどを消失してしまいましたが、1973年に再建され、学問、武道、産業の神様を祀る神社として、今も広く慕われています。

水前寺成趣園のオススメスポット

歴史を感じつつ美しい庭園の散策が出来、おまけに熊本グルメも楽しめる人気の観光スポット「水前寺成趣園」。その見どころをご紹介します。

国の名勝・史跡の認定を受けた美しい「庭園」

水前寺成趣園の一番の見どころは、何と言っても広大で美しい庭園です。約7万3000平方メートルもの広さがあり、1929年には、国の名勝・史跡として指定されました。

富士山
通称「富士山」と呼ばれる築山は、なだらかな曲線美が見事です。

池
東海道五十三次の名所を模したと言われる水前寺成趣園。湧水を利用した池は、琵琶湖に見立てられています。

竹生島を摸した石や日本橋を模した石橋等、何処から見ても美しい光景が広がっていますよ。

また、阿蘇山でろ過された雨水が湧き出ている池の水は、名水100選に選ばれた大変澄んだ美しい水です。

この美しい池には鯉が元気に泳ぎ周り、時にサギが羽を休めにやってきます。

商売繁盛、無病息災、縁結び「出水神社」

園内にある出水神社は、商売繁盛、無病息災、縁結びにご利益があると言われています。

神社に湧き出る神水「長寿の水」は、飲むと健康で長生きできるそうですよ。

「古今伝授の間」からみる庭園は絶景です！

庭園の風景が最も美しく見られるとの噂もある「古今伝授の間」は、萱葺の建物で、元は京都御所内にありました。

細川忠利公の祖父にあたる細川幽斎公が、皇弟八条宮智仁親王に古今集の奥義を伝授した建物で、1912年に京都からここ水前寺成趣園に移されました。

古今伝授の間では、庭園を見ながらお菓子と抹茶を楽しめるサービスがあります。散策の疲れをホッと癒すのにぴったりです！。

熊本グルメの食べ歩きも出来る「参道」

水前寺成趣園の入り口から約100m続く参道には、お土産屋さんや食べ物屋さんが並んでいます。

熊本名物、いきなり団子やからしれんこん、馬刺し等食べ歩きが楽しめます。

基本情報

■水前寺成趣園
住所：熊本市中央区水前寺公園8-1
問い合わせ先：096-383-0074
営業時間：7時30分～18時（3月～10月）、8時30分～17時（11月～2月）
入場料：高校生以上400円、小・中学生200円

水前寺成趣園周辺のおすすめ観光スポット

熊本地震の影響で、一時は休園、休館が相次いだ熊本の町。
しかし、地元の人たちの尽力で、今では多くの施設が一般営業に戻っています。

以前よりもさらにパワーアップした、水前寺成趣園から足を運べるおすすめスポットをご紹介します。

草枕出発の家「夏目漱石第三旧居」

かの文豪、夏目漱石が熊本で3番目に住んだ家です。

漱石と漱石の同僚、山川信次郎はこの家から「草枕」の旅へと出かけました。元は大江にあったものが移築され、現在は内部を見学することが出来ます。

※見学は内坪井旧居が開館するまでの間のみの予定

動物園・植物園・遊園地がある「熊本市動植物園」

約120種・700頭もの動物と約800種・5万点の植物が迎えてくれる熊本市動植物園。動物園、植物園、遊園地の3つのゾーンを併設し、訪れた人々を楽しませてくれます。

入場料大人500円というリーズナブルさにも惹かれますね。

熊本地震の影響で一時は日にちを限定しての営業でしたが、現在は通常営業。愛くるしいホッキョクグマや金色の毛並みが美しいキンシコウ等、多種多様な動物たちが暮らしています。

新型コロナウイルスの影響で休園した際は、動物たちの素顔を配信する動画チャンネルをYouTubeに開設したことで注目されました。あの動画には、沢山の人たちが心を癒されましたね。

基本情報

■夏目漱石第三旧居
住所：熊本市中央区水前寺公園22-16
営業時間：9時30分~〜16時30分
定休日：月曜日

■熊本市動植物園
住所：熊本県熊本市東区健軍5-14-2
問い合わせ先：096-368-4416
営業時間：9時～17時
定休日：月曜日
入園料：大人・高校生500円、小・中学生100円

水前寺成趣園までのアクセス（行き方）は？

水前寺成趣園周辺には他にも観光スッポットが点在しています。そのため、効率良く回るなら貸切バスの利用がおすすめ。

特に団体旅行の際は、お土産品の購入や飲み屋でのお酒の注文の心配不要に！より快適な旅が過ごせるはずです。

また、貸切バスなら阿蘇方面を回ることも可能です。是非あれもこれもとお考えの幹事さんは検討してみて下さい。

＜貸切バス＞
「熊本空港」から県道36号線を経て約30分
JRの「熊本駅」から県道28号線を経て約15分

＜電車＞
JR「熊本駅」から路面電車(A系統健軍町行き)に乗り換え「水前寺公園電停」約35分

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