グラバー園

明治期に作られた洋館を、移築復元したグラバー園。貿易港として賑わった時代の外国商人たちの暮らしぶりや、日本近代化の一場面をしのぶことが出来ます。

重要文化財に指定された3つの洋館を始め、四季折々の花々と長崎港や稲佐山を臨む絶景が魅力です。修学旅行や社員旅行の人気の訪問先になっています。

見どころたっぷりのグラバー園についてご紹介します。

長崎・グラバー園ってどんな所?

グラバー園

鎖国が終わった長崎は国際貿易港として賑わいをみせ、多くの外国人貿易商が集まりました。

そんな日本にやって来た外国人が住む場所として、幕府が正式に認めた居住地の一画が、ここ「グラバー園」なんです。

つまるところ、グラバー園は長崎市に散らばっていた外国人居住邸宅を一堂に会した施設だったんです。

広さ約30,000平方メートルの敷地には、「日本初」や「日本最古級」と呼ばれるような歴史的建物が続々と建てられました。

現在は9棟の木造洋館が復元され、そのうち旧グラバー住宅、旧リンガー住宅、旧オルト住宅の3つの建物は、国の重要文化財に指定されています。

施設の名前にもなっているトーマス・グラバーはイギリスの商人で、日本で蒸気機関車の試走を行ったり、長崎で造船のための西洋式ドックを建設しました。

他にも製茶業や発電に力を注いだフレデリック・リンガーやウィリアム・ジョン・オルトなど、日本の近代化にも関わった沢山の貿易商達が、グラバー園に住んでいました。

グラバー園の魅力は、そうした商人達が暮らした建物だけではありません。
園内の至る所に植えられた花々や海を臨む絶景も大きな魅力なんです。

また、園内に「石に触れて願い事をすると恋が成就する」と言われるハートストーンがあることから、恋人たちのパワースポットとしても注目を集めています。

長崎・グラバー園のオススメスポット

グラバー園

グラバー園は、園内全体が広い公園に建物が点在する設計になっているので、歴史を知るだけではなく、長崎港を臨む絶景を楽しみながらゆっくり散策も楽しめます。

また車椅子が通れる「車椅子ルート」が整備され、子どもから年配の方まで年齢問わず観光できます。それぞれ思い思いの鑑賞が可能ですので、団体旅行の訪問先としてもオススメですよ。

心地よい潮風を感じながら、花で彩られた美しい建物群を歴史と共に味わってください。

独特のバンガロー様式「旧グラバー住宅」

グラバー園 グラバー住宅

英国スコットランド出身のトーマス・ブレーク・グラバーが住んでいた旧邸です。グラバーは、日本が開国した1859年に来日し73歳でその生涯を閉じるまで日本で生活をしていました。

そんな彼の住居は、独特のバンガロー様式を持つ洋風建築の建物で、現存する日本最古の木造洋風建築と言われています。

日本で珍しい石造りの家「旧リンガー住宅」

グラバー園 リンガー住宅

イギリス人フレデリック・リンガーが明治時代から昭和時代にかけて住んでいた旧邸です。それまでの日本ではみられなかった石造りの建物なんです。

リンガーは居留地の外国人と市民の交流の場や内外倶楽部を設立した他、1898年には大浦海岸通りに「ナガサキ・ホテル」を作りました。ナガサキ・ホテルは当時「極東一豪華なホテル」として有名になりました。

ホテルで使われていたカトラリー(ナイフ、フォーク、スプーン)のセットが、現在旧リンガー住宅に展示されています。金ぶちの豪華なデザインで、当時の着飾った人たちが集うホテルの様子が目に浮かんできます。

幕末明治洋風建築の中でも出色の建築 「旧オルト住宅」

グラバー園 オルト住宅

イギリス人ウィリアム・ジョン・オルトが1865年から1868年の3年間を過ごした旧邸です。

石造円柱が並ぶ中央にポーチがあり、古い映画の中に出てくる洋館を彷彿させる建物です。その美しさから、幕末明治洋風建築の中でも出色の建築だという声も聞かれるくらいです。

リンガーは製茶業で財をなし、その資金をもとにオルト邸を建てました。建物の設計はイギリス人によるものですが、施工は大浦天主堂も手掛けた日本人の小山秀之進が手掛けたと言われています

彼の妻であるエリザベスは、後年「長崎は本当に美しいところで、これ以上美しい所を私は知らない」と綴っています。3年間という短い期間の日本滞在でしたが、長崎の魅力はずっと心に残されていたようです。

瓦屋根が特徴的「旧ウォーカー住宅」

グラバー園 ウォーカー住宅

旧ウォーカー住宅はもとは大浦天主堂のそばにあり、その後移築された旧邸です。移築される前は、他にも台所や和室などがあったそうです。

旧ウォーカー住宅には、イギリス出身の船長ロバート・N・ウォーカーの次男、ロバート・ウォーカー・ジュニアが住んでいました。ウォーカーは特に海運業で大きな業績をあげ、長崎に住む実業家達の中心メンバーとして活躍しました。

また、日本で清涼飲料メーカー「バンザイ炭酸飲料社」を立ち上げたパイオニア的存在でもあります。

旧ウォーカー住宅建物は瓦葺屋根が特徴で、白い木造の壁がジブリ映画「となりのトトロ」のメイとさつきの家を思わせます

戦争を生き延びた「旧長崎地方裁判所長官舎」

グラバー園 旧長崎地方裁判所長官舎

もとは、長崎控訴裁判所の官舎として建てられました。その後、長崎控訴裁判所は福岡へと移転し、残った建物は長崎地方裁判所長の官舎として使われるようになります。

長崎の原爆で多くの建物が焼失した時、居留地の外側の市街地にある洋風の官庁建築として唯一残った貴重な建物です。明治時代、西欧化に進む日本の姿が反映された作りにご注目ください。

歴史あるお祭“長崎くんち”を紹介する「長崎伝統芸能館」

グラバー園 長崎くんち

370年以上の歴史を持つ長崎の秋の大祭「長崎くんち」をご存知ですか?

10月7、8、9日の3日間行われ、諏訪神社での踊り馬場で始まり、市内を踊り歩く庭先周り、御輿を担いだまま参道の坂段を駆け上がるおのぼりなど町を上げてお祝いします。昔は、旧暦9月9日に行っていたことから、9日「くんち」と呼ばれていたそうです。

長崎伝統芸能館には、このお祭りの際に奉納される龍踊りの白龍、青龍や、各町の奉納踊りを先導する「傘鉾(かさぼこ)」と呼ばれる豪華な飾りなどが展示されています。

また長崎くんちの映画を放映しており、どんなお祭りなのか知ることも出来ます。お土産屋さんも併設されているので、グラバー園を散策後、ぜひ立ち寄ってみてください。

レンタルドレスがある「レトロ写真館」

グラバー園 レトロ写真館

洋風ドレスをレンタル、写真まで撮れる写真館です。ドレスを着たまま園内を散策することも出来ます。

営業時間:10時〜17時
料金:室内撮影1,000円、園内散策2,000円

隠れスポットをぜひ見つけてみて!

グラバー園 ハートストーン

グラバー園庭園内には、数々の居留地時代のエピソードを見つけることが出来ます。

明治時代の水道共用栓:西洋人の男性の顔がついています。

外国人居留地の境界:当時は外国人と日本人の住む地域の境に石標が建てられました。

三浦環とプッチーニ像:世界的に有名なオペラ「マダムバタフライ」のプリマドンナ三浦環と作曲者のプッチーニの石造です。
「マダムバタフライ」は長崎を舞台にしており、旧グラバー住宅から見える絶景は、オペラに登場する一場面を想起させます。旧グラバー住宅の美しい眺めから、「マダム・バタフライ・ハウス」という愛称がついたほどです。

ハートストーン:「触れると恋がかなう」と言われるハート型の敷石は、グラバー園内に3つあると言われています。

2015年「世界遺産」へ登録されたグラバー邸

グラバー園 旧グラバー住宅 世界遺産

2015年、グラバー園にある旧グラバー住宅は「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭 産業」の構成資産の1つとして、世界遺産に登録されました。

建築されてから100年以上経っていますが、当時の人々の暮らしを今も変わらず私たちに伝えてくれます。

基本情報

■グラバー園
住所:長崎県長崎市南山手町8番1号
問い合わせ先:095-822-8223
営業時間:8時〜18時
※7月中旬から10月初旬夜間開園を実施。ライトアップが楽しめる。
入園料:大人620(520)円、高校生310(250)円、小・中学生180(140)円
※( )内は15名以上の団体料金

グラバー園と合わせてさらに楽しさアップ!長崎市周辺観光スポット

長崎観光

長崎には歴史的観光スポットが他にも沢山点在しています。グラバー園を訪れた後は、ぜひこちらにも足を伸ばしてみてください。

長崎新地中華街

長崎新地中華街

横浜、神戸につぐ中華街。東西、南北あわせて約250mの十字に交わった石畳が特徴的です。

約40店の中国料理やお土産店が軒を連ね、ちゃんぽんなど、中国の食や文化を伝えてくれます。

毎年冬にはランタンフェスティバル(1月下旬〜2月上旬)が行われ、赤色のランタンに彩られた幻想的な光景を見せてくれます。

眼鏡橋

眼鏡橋

川面に映った像が「メガネ」に見える可愛らしいアーチ型の石橋です。しかし侮るなかれ、実は「日本橋」「錦帯橋」と並び日本三名橋なんですよ。

1634年に興福寺2代住持唐僧黙子如定(もくすにょじょう)が作ったと伝えられ、1987年の長崎大水害で一部が崩流しましたが、翌年修復され国の重要文化財に指定されました。

大浦天主堂

大浦天主堂

洋風建築輸入の初頭を飾る代表的な建築物として国宝に指定されている大浦天主堂。 日本に現存するキリスト教建築物としては最古になります。

2018年「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する文化財の1つ。キリシタン博物館も併設しています。

ゴシック様式の建物、美しいステンドグラス、 「日本に数多くの潜伏キリシタンたちがいた」というニュースが伝えられた際に、フランスから贈られたマリア像など、見どころがたくさんあります。

基本情報

■長崎新地中華街
住所:長崎県長崎市新地町
アクセス:路面電車「新地中華街」電停下車、徒歩約2分
※グラバー園から車で約10分ぐらいです

眼鏡橋
住所:長崎県長崎市魚の町
アクセス: 路面電車「賑町」電停下車、徒歩2分
※長崎新地中華街から徒歩約12分ぐらいです

大浦天主堂
住所:長崎市南山手町5-3
拝観時間:8時~18時
拝観料:大人1,000円、中高生400円、小学生300円
※20名以上で団体割引適用
アクセス: 路面電車「大浦天主堂」電停下車、徒歩5分
※長崎新地中華街から徒歩約10分くらいです

グラバー園までのアクセス(行き方)は?

長崎

グラバー園までの行き方をご紹介します。長崎には、ハウステンボスや原爆資料館等、観光スポットが沢山あります。

団体で効率良く長崎観光をしたいなら、貸切バスの利用がオススメ。バスが駐車出来る駐車場を完備した施設が多く、移動時間も有効に使えます。

あれこれ欲張りな長崎団体・グループ旅行を、貸切バスで叶えてください。

<貸切バス利用>
長崎道長崎ICから約10分。
※長崎道長崎から高速道路利用で(大村IC~長崎IC)約45分/一般道利用の場合は約1時間15分

<電車>
JR長崎駅前から路面電車に乗り「大浦天主堂」電停下車、徒歩約7分 

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