古都、奈良を舞台に新しい情報発信地が2019年秋頃に誕生する予定です。
メルボルンのバリスタ経験豊富なYutaroさんのカフェと、メルボルンのローカルアーティストジュエリーを直輸入するChiharuさんの「REEL」。
2人のコラボレーションで生まれる、1日1室、1グループのみのベッド&ブレックファーストスタイルの宿「ANY B&B+COFFEE」は、奈良の新しい魅力発見とメルボルンの最新カルチャーを体験できるユニークなスポットです。
今回はこの「ANY B&B+COFFEE」についてご紹介していきましょう。
その前にメルボルンのコーヒー文化について簡単に
メルボルンはビクトリア州の州都。オーストラリアの南東部に位置しています。
シドニーに次いで第2位の人口を有し、世界中から注目を集めるワインと美食の街として知られています。中心地の北東にあるカールトンには、「ライゴンストリート」という有名な通りがあり、イタリアンレストランが大集結!
そんなメルボルンではイタリアの影響を受け、コーヒー文化が育ち、まちのいたるところで本格的なエスプレッソ・コーヒーが飲めると評判です。
オーストラリア政府観光局のホームぺージによると、メルボルンにカフェ文化の先駆けとして「ペレグリーニ・エスプレッソ・バー(Pellegrini Espresso Bar)」がオープンしたのが1950年代。2000年初頭には専門的なロースターやバリスタが誕生したそうです。
メルボルンでは「カフェ・カルチャー・ウォーク」という現地ツアーも催行されており、ユニークなメルボルン・コーヒーを楽しめるとか。カフェの数ではシドニーを大きく上回り、オーストラリアの中でもメルボルンは”カフェの街”として定着しているのです。
メルボルンには独自のカフェ文化が存在!
実はメルボルン、日本のコーヒーとはちょっと違っています。オーストラリア独自の言い方としては以下の3つ。
●ロングブラック(Long black)
日本でいうところの「ブラックコーヒー」のこと。ただ、オーストラリアの場合は、エスプレッソをお湯で割ったものなので、同じ味わいとはいえないかもしれません。
日本と同じブラックコーヒーを飲みたい場合は、カフェでハンドドリップでいれるメニューを探します。「Filter」もしくは「Brewed Coffee」などと表記されていることが多いようです。
●ショートブラック(Short black)
こちらは一般的な「エスプレッソコーヒー」のこと。エスプレッソと表記されている場合も。
●フラットホワイト(Flat White)
こちらはカフェオレ的なもの。エスプレッソにスチームミルクを入れたもので、ミルク多めです。ラテはミルクの泡をさらに加えたものになります。
本場メルボルンでバリスタ&焙煎士として腕を磨いたYutaroさん
メルボルンでは現在「サードウェーブ(第3の波)」といわれるコーヒーブーム。高品質なコーヒー豆を求め、直接産地へ買い付けに行ったり、自家焙煎した豆をバリスタが1杯ずつ提供するなど、豆の品質を最大限に引き出すことにこだわる店が数多く存在します。
米国のスターバックスが参入わずか10年で撤退を余儀なくされるほど。メルボルンのカフェのレベルは高く、また個人経営でそれぞれの特徴や味を競っているため、バリスタとお客さんとの距離も近いといいます。
Yutaroさんは、そんなメルボルンで6年間のバリスタを経験(うち2年は焙煎も担当)。日本人で初めて2017年ビクトリアン エアロプレス チャンピオンになったという、プロフェッショナルな経歴の持ち主です。
今回新たにオープンする「ANY B&B+COFFE」のカフェでは、Yutaroさんの入れた至福の1杯が飲めるのはもちろんのこと、メルボルンの生豆インポーターから仕入れた豆についてのレクチャーなども受けることができますよ!
メルボルンで活躍するジュエリーアーティストの作品を紹介するChiharuさん
「ANY B&B+COFFE」のもう一人のパートナーChiharuさんが展開する「REEL」。彼女が仕入れるのは、メルボルンで活躍しているローカルアーティストのジュエリーです。
日本にはない新たな感性を発掘し、オリジナリティあふれる作品を直輸入。その作品が生まれた背景や作家さんの思いも一緒に紹介してくれます。
今後は、ジュエリーだけではなく、洋服などアイテムを拡大していく予定だそう。楽しみですね!
1日1グループ貸切の宿「ANY B&B+COFFE」
「ANY B&B+COFFE」がオープンする予定なのが奈良。海外からの観光客も多く、関西でも人気の滞在先になっています。
実は奈良、ホテルの数が少なく、ほとんどの人が京都や大阪に滞在し、日帰りで奈良を訪れるケースが多い場所でもあるんです。じっくり滞在して楽しんでほしいスポットがいっぱいあるのに残念。
「ANY B&B+COFFE」は1日1室、1グループのみを受け入れるベッド&ブレックファーストスタイルの宿。ホテルやバックパッカー向けの宿では経験できないような、アットホームで友人の家に滞在するような距離感のサービスを提供してくれます。
もちろん、オーストラリアで培った英語力で海外からのゲストにも対応可能。「併設されたカフェで本当に美味しいコーヒーと朝食、そこにまつわる物語を楽しんでほしい」とYutaroさんはおっしゃっていました。
「ANY B&B+COFFE」が目指す未来のカタチ
ANYでは、テクノロジーや宇宙事業、医療事業などこれからのビジネスに投資をし、社会貢献を目的にした活動にも積極的に取り組んでいます。
たとえば、初年度は難病であるALS(筋委縮性側索硬化症)への研究開発費支援「せりか基金」に協力。コーヒーバッグの売り上げの5%を寄付します。
支援先は毎年更新していく予定だそう。ANYを通じて、未来の希望へとつながる物語を一緒に紡いでいけたらとYutaroさんはおっしゃっていました。
グループ旅行で古都ステイしながらカフェ文化を楽しむまとめ
奈良は日帰りでも楽しめますが、1泊してぜひ悠久の都のたたずまいをじっくり楽しんでほしい観光スポットのひとつです。
世界遺産である元興寺を中心とした「ならまち」は、独特の町屋が残され、おしゃれなカフェやレストランなどもたくさん。
おなじみの東大寺や奈良公園、春日大社などはもちろんのこと、少し足を延ばして平城京跡や石舞台古墳でおなじみの飛鳥、邪馬台国畿内説を立証すると注目される纏向遺跡もぜひ見てほしい場所です。
歴史サークルの仲間や職場の仲良しグループなどで滞在し、縄文・弥生文化、古墳時代をたどる旅もいいですね!
奈良の新しい魅力を発見するとともに、メルボルンの本格的なコーヒー文化にも触れることができる。
「ANY B&B+COFFE」のオープンを楽しみにしたいと思います。
■取材協力
「ANY B&B+COFFE」
@any_japan
問合せ先:helloanyjapan@gmail.com
▼関連記事