毎度でございます。大阪在住ライターKです。
今回は編集部の意向とは全く関係なくたまたま出かけた先で、思いもかけない歴史的町並みを発見しましたので、日帰り社員旅行の散策先のご参考にレポートします。
大阪社員旅行で人気のUSJですが、「テーマパークはちょっと苦手」「実は歴史オタク」という渋い趣味の方にはかなりおすすめの穴場です!
そこはどこかと言いますと・・・「八尾市の久宝寺寺内(きゅうほうじじない)町」です!
近鉄バスで寝屋川市から八尾市まで約1時間以上、路線バスの旅へ
まずは上の写真をご覧ください。八尾市久宝寺寺内(きゅうほうじじない)町にある顕証寺です。京都にあるような堂々とした古刹。
どんないきさつでここを訪れることになったのかというと・・・。
きっかけは路線バスでのお出かけです。私が日頃使っております京阪電鉄沿線の「萱島駅」(大阪府寝屋川市)から、沿線には滅多にない「近鉄バス」の路線が出ているという情報をキャッチ。
一度乗ってみたいと行ってみたわけなんです。
近鉄バスは「近鉄八尾駅」行きで、なんと終点まで1時間以上!物好きでもない限り終点まで乗車する人はいないですよね〜それが私です(笑)
では出発進行〜。
わずか320円で行けるお得(?)な大阪歴史探訪バスツアー
寝屋川市から、大東市、東大阪市と南下してついに八尾市の近鉄八尾駅に到着しました。いやあ時間がかかりました。
始発駅から終点まで乗車していたのはやっぱり我々だけでした(笑)それでも320円!お得でっせー。
あの有名な「河内音頭」のふるさと八尾市
八尾といえばご存知でしょうか。河内音頭の本場です。立体駐車場のタワーにもこんなフレーズが・・・。
正直言いまして、これくらいしか八尾について知らなかった私ですが、実は歴史的にはもっと色んな顔を持つ街だったのです。
たとえば駅前で発見したのは「河内木綿伝承の地」の石碑です。
河内木綿とは、江戸時代に全国で流通した有名な大阪の綿織物。私の愛読しております佐伯泰英の「古着屋総兵衛影始末」という時代小説にも登場します。
歴史的建造物が立ち並ぶ「久宝寺寺内町」観光案内を発見!
これはもっと何かある・・・と感じた私は早速駅前にある市の観光案内所へ。
そこで目を引いたのは「久宝寺寺内町案内版」というパンフレット。なんと450年以上前からの町並みが残されているエリアだということです。
これは知らなかった!早速八尾駅からぶらぶらしながら久宝寺寺内町へ向かうことに。15分くらいで行けそうだったので徒歩で行くことにしました。
ちなみに駅前にはレンタサイクルもあります。
久宝寺寺内町は大阪で穴場の観光スポット!
そこに広がっていた風景は・・・碁盤の目のような道路に立ち並ぶ歴史を感じさせる家並み。そしてなんという静けさ!
生活の息遣いは感じられますが、いい意味で観光地化されていません。大阪市内から電車で1時間もかからないところにこんなエリアがあるとは。
博物館化していない歴史的街並みとも言うべきでしょうか。(この静かな感動がうまく伝わってますでしょうか?)
古い町並みファンにとっては、たまらないエアポケット的な穴場で、ゆったりとした時間の流れが感じられます。
顕証寺を中心に生まれた町割りが「久宝寺寺内町」
この町並みが生まれる原動力となったのは、冒頭に紹介したこの顕証寺です。
資料によれば、1470年に本願寺第八世蓮如上人がこの地に布教に訪れ、1479年に顕証寺(当時は西証寺)を建立しました。その後周辺に信徒が集まり、1541年頃に久宝寺寺内町が形作られたそうです。
16世紀からほぼ変わっていない町割りなんですね〜。
武士ではなく町衆(市民)が生み出し、自治していた街で、周囲に掘や土塁をめぐらして、戦国時代から江戸時代へと激動の時代を生き抜いてきたのでしょうね。感涙モノです。
16世紀へタイムスリップが楽しめる久宝寺寺内町
上の画像は先に触れました「久宝寺寺内町案内版」というパンフレットに掲載されている江戸時代の寺内町絵図。
そして上の画像は現在の寺内町に掲示されている案内版。
画像があまり良くなくて恐縮ですが、イメージ的に道路も含めた街のかたちが変わっていないことがお分かりいただけますでしょうか?
近畿地方は、戦国時代の「自由都市・堺」のように、市民が形成して統治し繁栄させた街がいくつもあったことを実感させてくれます。しみじみと感動。
久宝寺寺内町に現存する最も古い建築物「浅野家住宅」は、いまも住宅として現役!
上の写真に写っている「浅野家住宅」は、江戸時代末期に建築された証拠が発見され、寺内町に現存する最も古い建築物として国の登録有形文化財に指定されています。
もちろんお住いとして今も使われていますので、中を拝見することはできませんが、保存状態が非常にいいことが外見からもうかがわれます。
並々ならぬ努力の賜物です。またまた感動ですね。
いかがでしょうか。この街の良さをお伝えしきれない至らなさがもどかしいばかりですが、少しは魅力が伝わりましたでしょうか?
他にも詳しく見ればいろいろおすすめのスポットがありますので、公式サイトもご参考に。
観光地化されてない穴場ゆえ、訪れる際の注意点
それでは興味を持っていただいた方のために、久宝寺寺内町を訪れる際の幾つかの注意点を伝授いたします。
・飲食店やコンビニはありません。自動販売機もほとんどありませんので、飲料水などは周辺の駅等で予め購入しておきましょう。
・非常にきれいな状態が維持されています。ゴミ箱もありませんので、ゴミは必ず持ち帰りを。
・基本的に住民の方の生活の場なので、お家の中は見ることはできません。静かに散策しましょう。
・駐車場(コインパーキング含む)もありません。周辺駅等に駐車して徒歩またはレンタサイクルで訪問を。
・お手洗いは街の中心にある「八尾市町並みセンター」にあります。
大人数で路線バスの旅は厳しいので、観光バスをチャーターが現実的です。「久宝寺緑地」にバス駐車場がありますので、旅行会社にまとめて手配してもらいましょう。
もちろん、社員旅行で各自自由行動!となった際に、ふらりと訪れてみるのもおすすめです。
<Information>
久宝寺緑地
住所: 八尾市西久宝寺323
バス駐車場: 大型バス(マイクロバスを含む)4時間まで 1,030円
4時間超~8時間まで 2,060円
※係員対応時間8時30分~17時
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久宝寺寺内町を訪れたら楽しんでほしいグルメ
ちなみに久宝寺寺内町のお土産は、街の入り口にある和菓子屋さん「帯喜太」の「あんまき」がオススメです。
徒歩圏内(10分程度)にあるJR久宝寺駅にはスーパーも飲食店もありますので、そちらで飲食するのもいいかもしれません。
私はJR久宝寺駅近くの「かすや」さんで、大阪のローカルフード「油かす」(ホルモンの一種です)の入った「かすうどん」をいただきました。お出汁の味が効いて美味しい〜
興味ある方はぜひ検索してみてください、かすうどん。
<Information>
■ 帯喜太
住所:大阪府八尾市久宝寺1丁目4−41
電話: 072-922-4220
■かすうどん 加寿屋 八尾久宝寺店
住所: 大阪府八尾市跡部北の町2-4-38
営業時間: 平日11時~翌3時/土日11時~24時
電話:072-925-1129
歴史好きなら最高の穴場!「久宝寺寺内町」へ日帰り旅行まとめ
中河内の経済中心地として栄えた久宝寺寺内町。そこに残されている町家は、江戸時代から戦後のものまで様々な時代様式を楽しむことができます。
観光地化されていなゆえ、静かで穏やかな時間を楽しみながら散策が可能!歴史・時代小説ファンにとってパラダイスのような場所です。
社員旅行の自由行動はもちろん、歴史サークル旅行、撮影旅行など趣味の集まりでの旅行にもぴったりです。
大阪のあらたな魅力発見に、 河内音頭ゆかりのスポットとともに ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
<河内音頭ゆかりの地>
■常光寺(河内音頭発祥の地)
住所: 大阪府八尾市本町5-8-1
アクセス:近鉄八尾駅より徒歩約8分
■河内音頭記念館
住所:大阪府八尾市本町7丁目12-24 ファミリーロード商店街内
開館時間: 10時~19時、火曜定休
アクセス: 近鉄八尾駅西出口より徒歩約6分
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